ラディッツの目的とは?『ドラゴンボールZ』序盤を彩ったサイヤ人戦士の真意を考察
『ドラゴンボールZ』の物語の幕開けと共に登場したラディッツは、孫悟空の兄でありながら敵として地球に襲来しました。彼の登場によって、悟空の出自が明らかになり、サイヤ人編へと物語が大きく動き出しました。
しかし、ラディッツの本当の目的は何だったのでしょうか?彼はなぜ地球に来たのか、悟空を仲間にしようとしたのか、その真意を詳しく考察していきます。
1. ラディッツの目的は何だったのか?
ラディッツが地球に来た目的は、主に以下の3つが考えられます。
① 孫悟空を仲間に引き入れ、サイヤ人として共に戦うため
ラディッツは地球に到着するや否や、悟空に対して「サイヤ人の誇りを持ち、俺たちと共に戦え」と勧誘しました。
ラディッツのセリフ
「カカロット、お前は俺たちと同じサイヤ人だ。地球なんかにいるのは時間の無駄だろう」
ラディッツが悟空を仲間に引き入れたかった理由は、ナッパやベジータと共に宇宙の征服を続けるための戦力を増やす目的があったからです。
サイヤ人は戦闘民族であり、他の惑星を侵略し、その星を売りさばくことを生業としていました。そのため、地球に置き去りにされた悟空も、本来ならば「サイヤ人の使命を果たすべき存在」と考えていたのでしょう。
しかし、悟空は地球で育ち、サイヤ人としての生き方とは異なる価値観を持つようになっていたため、ラディッツの誘いを拒否しました。
② 地球を征服し、ナッパとベジータに報告するため
ラディッツが地球に来たもう一つの理由は、サイヤ人の仕事として地球を征服し、戦闘力の高い戦士を見つけることだったと考えられます。
ラディッツの行動から分かる目的
- 最初に地球人(農夫)の戦闘力をスカウターで測定(「たったの5か……くだらん」)
- クリリンや亀仙人の戦闘力を見て、「地球にはまともな戦士がいない」と判断
- 孫悟飯の潜在能力に気付き、「サイヤ人としての素質がある」と興味を持つ
このことから、ラディッツは単に悟空を勧誘するだけでなく、地球の戦力を調査し、ナッパとベジータに報告する目的もあったと考えられます。
実際に、ラディッツは戦闘中にスカウターを通じてベジータたちと通信し、孫悟飯の戦闘力について報告していました。これは、ラディッツが単独で動いていたわけではなく、ナッパとベジータの指示を受けながら任務を遂行していたことを示しています。
③ 自身の立場を強化するため
ラディッツのもう一つの目的として考えられるのは、サイヤ人の中での自分の地位を上げることです。
サイヤ人の社会は、戦闘力の強さが全てであり、ラディッツはベジータやナッパよりも明らかに戦闘力が劣っていました。そのため、ラディッツは強い仲間を増やし、自分の影響力を高めることで、サイヤ人の中での立場を強化しようと考えていた可能性があります。
例えば、悟空が仲間になり、さらに孫悟飯がサイヤ人として成長すれば、ラディッツのグループは戦力的に強化され、ナッパやベジータと対等に渡り合える存在になれたかもしれません。
ベジータとナッパの反応
「へえ…カカロットのガキがそんな力を持ってるとはな…」
しかし、結果的にラディッツは悟空に拒否され、ピッコロの魔貫光殺砲によって命を落としました。このとき、ラディッツはスカウターを通じてナッパとベジータに全ての情報を送信し、自らの死を無駄にしないようにしたのです。
3. もしラディッツが目的を達成していたら?
もしラディッツの目的が達成され、悟空が仲間になっていた場合、物語は大きく変わっていたでしょう。
① 悟空がサイヤ人として覚醒し、地球を支配する
- 悟空が地球人を捨て、サイヤ人としての道を選ぶ
- 孫悟飯も幼少期から戦闘民族として育てられ、サイヤ人のエリートになる
- Z戦士との戦いはなくなり、フリーザ編も違った展開に?
もし悟空がラディッツの誘いに応じていたら、フリーザ軍の一員としてベジータと共に宇宙を支配する側になっていた可能性があります。
② ラディッツが生存し、Z戦士の一員になる
- ラディッツが敗北したものの、命を助けられ、改心して仲間になる
- その後、修行を積み、超サイヤ人化してナメック星やセル編で活躍
- ベジータとライバル関係になり、地球を守る側になる
こうしたIFストーリーは、ゲーム『ドラゴンボール ゼノバース』や『ドラゴンボール ヒーローズ』などのスピンオフ作品でも取り上げられることがあります。
まとめ:ラディッツの目的は未完に終わったが、物語を大きく動かした
ラディッツの目的は「悟空を仲間にする」「地球を征服する」「自分の立場を強化する」ことだった
しかし、悟空に拒否され、ピッコロに倒され、目的を達成できなかった
彼の最期の報告によって、ナッパとベジータが地球に襲来し、物語は大きく動いた
もし目的が達成されていたら、悟空が敵側になり、物語は大きく変わっていた可能性がある
ラディッツは短命なキャラクターでしたが、彼の目的と行動が『ドラゴンボールZ』の物語を加速させた重要な要素であったことは間違いありません。
もし今後のスピンオフ作品でラディッツの目的が達成されるIFストーリーが描かれるなら、新たな展開が期待できるでしょう!