ラディッツと魔貫光殺砲:ドラゴンボールZ序盤の壮絶な決着
『ドラゴンボールZ』の物語の幕開けを飾るラディッツ編は、孫悟空の兄・ラディッツが地球に襲来し、悟空とピッコロが共闘して彼に立ち向かうエピソードです。この戦いのクライマックスで登場するのが、ピッコロの必殺技である**「魔貫光殺砲」**(まかんこうさっぽう)です。
この技は、ラディッツを倒すためにピッコロが編み出したもので、シリーズ屈指の破壊力を誇る必殺技として知られています。本記事では、ラディッツと魔貫光殺砲の関係、戦闘の流れ、そしてこの技が後のシリーズに与えた影響について詳しく解説していきます。
1. 魔貫光殺砲とは?
技の概要
魔貫光殺砲は、ピッコロが悟空を倒すために考案した技であり、指先から放たれる螺旋状のエネルギー弾が対象を貫通する強力な攻撃です。
特徴
- 一点集中型の高威力技:通常のエネルギー波とは異なり、ビーム状の攻撃で相手を貫通する。
- 溜め時間が必要:放つまでに時間がかかるため、戦闘中に使うにはリスクが伴う。
- 複数の敵を貫通可能:この技の特性上、直線状に敵が並んでいると同時に貫通することもある。
技の発動プロセス
- ピッコロが額に指を当て、エネルギーを集中させる。
- ビームが螺旋状に回転しながら発射され、対象を貫通する。
- ラディッツ戦では、悟空ごと貫く形で決着がついた。
2. ラディッツとの戦いにおける魔貫光殺砲
① ピッコロが魔貫光殺砲を開発する
ラディッツは悟空やピッコロを圧倒する強さを持っていました(戦闘力1,500)。そこで、ピッコロは**「悟空を倒す前に、まずラディッツを倒す必要がある」と考え、新たな必殺技を開発します。それが魔貫光殺砲**でした。
この時点では、ピッコロがラディッツを倒すために技を編み出しているものの、悟空も警戒していました。ピッコロ自身が「お前を倒すために作った技だが、まずはこいつ(ラディッツ)で試すか…」と発言しており、この技がいかに危険なものであるかが分かります。
② 悟空&ピッコロ vs ラディッツの戦い
- 悟空とピッコロは共闘するが、ラディッツの圧倒的な戦闘力の前に苦戦
- ピッコロは魔貫光殺砲の発動準備に入るが、溜め時間が長いため攻撃の隙を作る必要があった
- 悟空がラディッツを羽交い締めにし、ピッコロに攻撃のチャンスを与える
この場面は、悟空が初めて自己犠牲の決断をした重要な瞬間でした。
③ 魔貫光殺砲がラディッツと悟空を貫く
そして、ピッコロはついに魔貫光殺砲を放ち、ラディッツの胸を貫通します。しかし、悟空も同時に貫かれてしまい、結果として2人は相打ちになりました。
この時のラディッツのリアクション
「バカな…た、たったの1,500の俺が…」
この戦いの結果
- ラディッツは死亡
- 悟空も死亡し、界王星で修行することに
- しかし、ラディッツはナッパとベジータに情報を送っていたため、新たな脅威が訪れる
この一撃によってラディッツ編は幕を閉じ、物語はナッパ&ベジータ編へと続くことになります。
3. ラディッツと魔貫光殺砲が後の物語に与えた影響
ラディッツ戦における魔貫光殺砲の使用は、『ドラゴンボールZ』全体に大きな影響を与えました。
ピッコロのキャラクター成長の始まり
- かつて悟空の敵だったピッコロが、ラディッツ戦を通じて共闘する形になり、Z戦士の一員としての第一歩を踏み出すことに。
悟飯の才能の発現
- ラディッツ戦で悟飯が覚醒したことで、彼の戦闘能力の高さが明らかになり、後の成長に繋がる。
戦闘における自己犠牲の概念が登場
- この戦いで悟空が初めて死んだことで、「戦闘の中での自己犠牲」というテーマが強調されるようになった。
魔貫光殺砲がシリーズを通じて使われる技に
- その後のナッパ戦、セル戦、さらには『ドラゴンボール超』でもピッコロの主力技として使用されるようになった。
4. もしラディッツが魔貫光殺砲を回避していたら?
もしラディッツが魔貫光殺砲を回避し、生き延びていたらどうなっていたでしょうか?
ラディッツがZ戦士の仲間になっていた可能性
ナッパ&ベジータと共にフリーザ戦に参戦?
超サイヤ人化していたかもしれない?
ゲーム作品では、ラディッツが超サイヤ人3に覚醒するIFストーリーもあり、もし彼がこの戦いで生き延びていたら、物語は大きく変わっていたかもしれません。
まとめ:ラディッツと魔貫光殺砲の関係
ラディッツにとって魔貫光殺砲は、彼の命を奪った決定的な技でした。しかし、この技によって『ドラゴンボールZ』のストーリーが大きく展開し、多くの重要な要素が生まれました。
ラディッツは悟空とピッコロの共闘によって倒された
魔貫光殺砲はシリーズ屈指の必殺技として定着
ラディッツの死が、ナッパ&ベジータ編へと繋がる
『ドラゴンボール』の歴史の中で、魔貫光殺砲とラディッツの戦いは、シリーズ全体のターニングポイントとなる出来事だったと言えるでしょう。