ラディッツと漫画『ドラゴンボール』:原作での登場シーンとその影響
『ドラゴンボールZ』の物語の幕開けを飾ったラディッツは、孫悟空の兄として登場し、地球に新たな脅威をもたらしました。彼の登場は、漫画『ドラゴンボール』の展開を大きく変える重要な要素となり、以降の物語の方向性を決定づける役割を果たしました。
本記事では、ラディッツが登場する漫画のシーン、原作での活躍、そしてその後の影響について詳しく解説します。
1. ラディッツが登場する漫画の巻と話数
ラディッツは、『ドラゴンボール』の原作漫画において第17巻(Z編の開始)に登場します。具体的なエピソードは以下の通りです。
巻数 | エピソード | 主要な出来事 |
---|---|---|
第17巻 | 第195話「孫悟空の兄」 | ラディッツが地球に襲来し、悟空とピッコロが初対面 |
第17巻 | 第196話「サイヤ人・ラディッツ」 | 悟空の出自がサイヤ人であることが判明 |
第17巻 | 第197話「強敵ラディッツ」 | ラディッツが悟飯を誘拐し、悟空とピッコロが共闘を決意 |
第18巻 | 第198話「悟空・ピッコロ最強のコンビ」 | 悟空とピッコロがラディッツと交戦開始 |
第18巻 | 第199話「秘策・魔貫光殺砲」 | ピッコロが新技・魔貫光殺砲を放つために準備を開始 |
第18巻 | 第200話「悟飯の底力」 | 悟飯が怒りを爆発させ、ラディッツに大ダメージを与える |
第18巻 | 第201話「ラディッツ最期の抵抗」 | 悟空がラディッツを羽交い締めにし、魔貫光殺砲でとどめを刺す |
第18巻 | 第202話「次の敵」 | ラディッツが死ぬ直前にベジータとナッパへ地球の情報を送信 |
これらの話数で、ラディッツの登場から最期までが描かれています。
2. ラディッツの漫画での活躍と印象的なシーン
① 初登場のインパクト(第195話)
ラディッツは、スカウターを装着し、サイヤ人の戦闘服を着た姿で地球に降り立ちました。彼は悟空に対し、「カカロット」と本名で呼びかけることで、悟空がサイヤ人であることを初めて読者に伝える重要な役割を果たしました。
このシーンは、『ドラゴンボールZ』のスタートを象徴する場面として、多くのファンに記憶されています。
② 悟飯を誘拐し、悟空と対峙(第197話)
ラディッツは、サイヤ人の掟に従い、悟空に地球人を滅ぼすよう指示します。しかし、悟空がそれを拒否すると、**「血の繋がった兄弟を裏切るのか?」**と言い放ち、悟飯を誘拐します。
このシーンでは、ラディッツの冷酷な性格が強調されると同時に、悟空がすでにサイヤ人としての価値観を捨て、地球人として生きていることが明確に描かれています。
③ 悟空&ピッコロ vs ラディッツの戦闘(第198話~第200話)
ラディッツは、戦闘力1,500という圧倒的な強さを誇り、悟空(戦闘力334)やピッコロ(戦闘力322)を圧倒します。しかし、ピッコロは新技「魔貫光殺砲」を準備し、悟空と共に戦略的に立ち回ります。
この戦闘の見どころ
ラディッツがピッコロの腕を吹き飛ばす
スカウターを活用し、悟空たちの戦闘力の変化を分析する
悟空がラディッツを羽交い締めにし、ピッコロの魔貫光殺砲が炸裂する
この戦闘では、ラディッツが冷酷で戦略的な戦士であることが描かれつつ、悟飯の覚醒やピッコロとの共闘など、物語の重要な転換点が多く描かれました。
④ ラディッツの最期と次なる脅威の布石(第201話~第202話)
悟空をも巻き込んだ魔貫光殺砲の直撃を受けたラディッツは、瀕死の状態で地面に倒れます。しかし、彼は死の間際にスカウターを通じてナッパとベジータに地球の情報を送信します。
ラディッツの最期の言葉
- 「お、お前たちが…俺を倒したと…思うなよ…!」
- 「あと1年もすれば…地球に…もっと強い戦士が…やってくる…!」
これにより、ナッパとベジータの地球襲来が決定し、物語はサイヤ人編へと突入します。ラディッツ自身はこの場面で退場しますが、彼の死が『ドラゴンボールZ』の本格的な戦いのきっかけとなったと言えるでしょう。
3. ラディッツの漫画での扱いと評価
ラディッツの漫画での活躍は短かったものの、『ドラゴンボールZ』の物語を始動させた重要なキャラクターであることは間違いありません。
物語のスケールを宇宙へ広げた
悟空のサイヤ人としてのルーツを明らかにした
ナッパ&ベジータ編へと繋がる布石を作った
しかし、読者の間では**「すぐに退場してしまった」「弟に負けた兄」「もう少し活躍してほしかった」**といった意見も多く、もう少し掘り下げられていれば魅力的なキャラクターになったのではないかとも考えられています。
4. もしラディッツが生存していたら?
もしラディッツが漫画の中で生き延びていたら、物語はどうなっていたでしょうか?
ナッパやベジータと共にフリーザ戦に参加?
悟空と共に超サイヤ人へ覚醒?
Z戦士の一員として活躍?
実際に『ドラゴンボール ヒーローズ』などのゲームでは、超サイヤ人化したラディッツなどのIFストーリーが描かれることもあり、本編でも彼の成長が見られたかもしれません。
まとめ:ラディッツは漫画の序盤で物語を大きく動かした重要キャラ
ラディッツの登場が『ドラゴンボールZ』の始まりだった
サイヤ人の存在と悟空の出自を明らかにした
彼の死がベジータ編、ナメック星編への伏線となった
短い登場ながら、ラディッツは漫画『ドラゴンボール』の物語を動かした重要なキャラクターであったことは間違いありません。