バーダックの元ネタとは?キャラクター誕生の背景と影響を徹底解説
バーダックとは?孫悟空の父としての誕生
バーダックは、『ドラゴンボール』シリーズに登場するサイヤ人であり、主人公孫悟空(カカロット)の父です。彼はフリーザ軍の下で戦闘を繰り返しながらも、仲間を思う心を持ち、フリーザの陰謀を察知し、たった一人で立ち向かった伝説の戦士として描かれています。
初登場はアニメスペシャル『たったひとりの最終決戦~フリーザに挑んだZ戦士 孫悟空の父~』(1990年)で、もともとはアニメオリジナルキャラクターでした。しかし、その圧倒的な人気から、後に鳥山明さん自身が公式設定として組み込むことになった特別な存在です。
では、バーダックの元ネタは何なのか?キャラクターの誕生の背景や、彼に影響を与えた要素について詳しく見ていきましょう。
バーダックの元ネタ① 名前の由来
1. 野菜由来のネーミング
『ドラゴンボール』に登場するサイヤ人は、野菜をもとにした名前が付けられています。
サイヤ人の名前 | 由来となった野菜 |
---|---|
カカロット(悟空) | キャロット(にんじん) |
ベジータ | ベジタブル(野菜) |
ラディッツ | ラディッシュ(大根) |
ナッパ | 菜っ葉(葉物野菜) |
バーダック | バードック(ごぼう) |
バーダックの名前の元ネタは、「バードック(Burdock)」=ごぼうから取られています。これは、他のサイヤ人と同じく野菜に由来するネーミングの法則に従ったものです。
ごぼうは、根がしっかりと張る強い植物であり、バーダックの「強靭な意志」「粘り強さ」を象徴しているとも言えます。
バーダックの元ネタ② キャラクターのデザインと影響
1. 戦士としてのデザイン
バーダックのデザインは、基本的に孫悟空のサイヤ人版とも言えるスタイルになっています。
- 悟空と似た髪型(ツンツンした黒髪)
- 戦闘服(サイヤ人アーマー)を着用
- 額の傷が特徴的
- 赤いバンダナを巻いている(後述)
孫悟空は純粋な「地球育ちのサイヤ人」として描かれていますが、バーダックは**「過酷な戦場を生き抜いた戦士」**として、より荒々しい印象を与えるデザインになっています。
2. 赤いバンダナの元ネタ
バーダックの象徴ともいえる「赤いバンダナ」は、実は仲間の血で染まった布です。
- 仲間がフリーザ軍の奇襲で命を落とした際、その血が付いた布をバンダナとして巻く。
- これは、彼が仲間たちの死を無駄にしないための戦士としての誓いの証。
- まるで戦国時代の武将が、戦場で仲間のために戦い続けるかのようなストーリー性がある。
この要素は、日本の武士道精神や、西部劇の「復讐を誓うガンマン」のイメージとも重なり、バーダックのキャラクター性を強く印象付けています。
バーダックの元ネタ③ ストーリーの影響
1. 『スター・ウォーズ』との類似点
バーダックの物語には、『スター・ウォーズ』シリーズの設定との共通点がいくつか見られます。
バーダック | スター・ウォーズ(アナキン・スカイウォーカー) |
---|---|
フリーザに支配されるサイヤ人 | 銀河帝国に支配されるジェダイ |
未来を見る力(未来視)を得る | フォースの力で未来を見る |
フリーザによるサイヤ人絶滅 | 皇帝によるジェダイ殲滅 |
息子(孫悟空)が運命を変える | 息子(ルーク)が帝国を倒す |
バーダックは、未来視の力を得たことで、サイヤ人の滅亡を知り、フリーザに立ち向かうことになります。この「未来が見える力」という設定は、スター・ウォーズに登場するアナキン・スカイウォーカー(ダース・ベイダー)の能力と似ています。
また、バーダックがフリーザに倒されるものの、最終的に息子(悟空)が運命を変えるという展開も、スター・ウォーズのルーク・スカイウォーカーとダース・ベイダーの関係に通じるものがあります。
バーダックの元ネタ④ 歴史上の人物との共通点
1. 反逆の英雄としてのイメージ
バーダックは、支配者であるフリーザに対して反乱を起こし、たった一人で戦った戦士です。このキャラクター像は、歴史上の「反乱の英雄」にも共通する点があります。
- ローマ時代の剣闘士「スパルタクス」
- 圧政に反旗を翻し、奴隷たちを率いてローマに立ち向かった。
- バーダックと同じく、最終的には圧倒的な力の前に敗れるものの、その精神は未来へと受け継がれる。
- 幕末の志士(坂本龍馬など)
- 旧時代の体制に反発し、新時代を切り開こうとした。
- バーダックの行動は、サイヤ人の未来を変えようとした「革命家」のような側面も持つ。
バーダックは単なる「戦士」ではなく、強大な権力に抗い、未来を切り開こうとした英雄的なキャラクターであることが分かります。
まとめ|バーダックの元ネタは多岐にわたる
バーダックは、単なるアニメオリジナルキャラではなく、さまざまな元ネタや影響を受けて作られた奥深いキャラクターです。
バーダックの元ネタまとめ
名前の元ネタ → 「バードック(ごぼう)」からの由来
デザインの元ネタ → 孫悟空をベースにしつつ、「戦場の戦士」を強調
ストーリーの元ネタ → 『スター・ウォーズ』の未来視設定や、反乱の英雄の要素
歴史上の元ネタ → スパルタクスや幕末の志士など、「権力に抗う戦士」
バーダックは、彼の短い登場シーンながらも、その強烈なキャラクター性と背景によって、多くのファンを惹きつけ続けているのです。