バーダックはアニメオリジナルなのに大人気!『ドラゴンボール』で生まれた伝説のサイヤ人の軌跡を解説
1. はじめに
『ドラゴンボール』シリーズには数多くのキャラクターが登場しますが、その中でも**「アニメオリジナル」で誕生しながら、絶大な人気を誇るのがバーダック**です。
バーダックは孫悟空の父であり、サイヤ人の戦士としてフリーザに反旗を翻した存在ですが、原作の漫画『ドラゴンボール』には一切登場していません。 にもかかわらず、彼はファンの間で伝説的な存在となり、その後のアニメ作品やゲーム、さらには『ドラゴンボール超』にも登場するようになりました。
本記事では、バーダックがどのようにアニメオリジナルキャラとして誕生し、どのように公式設定へと組み込まれていったのか? を詳しく解説していきます!
2. バーダックは完全なアニメオリジナルキャラだった
● バーダックの初登場は1990年のTVスペシャル
バーダックは原作『ドラゴンボール』には一切登場せず、1990年に放送されたTVスペシャル『たったひとりの最終決戦』で初めて描かれたキャラクターです。
このTVスペシャルは、原作者の鳥山明さんは一切関与しておらず、アニメ制作陣によって完全オリジナルのストーリーが作られました。 つまり、バーダックは本来の『ドラゴンボール』の世界には存在しなかったキャラなのです。
3. 『たったひとりの最終決戦』で描かれたバーダックの物語
● あらすじ
バーダックはフリーザ軍の下級戦士として惑星侵略を行っていたが、ある戦闘で未来予知の能力を得る。やがて、フリーザがサイヤ人を滅ぼす未来を見たバーダックは、仲間の死を経て反旗を翻し、単身でフリーザに挑む。しかし、フリーザの圧倒的な力の前に敗北し、惑星ベジータと共に消滅する。
● アニメオリジナル要素
- バーダックは未来を見る力を持っている(原作にはない設定)
- フリーザに単身で挑み、戦うサイヤ人の誇りが描かれる
- 悟空が宇宙に送り出されるシーンが、バーダックの視点で描かれる
このストーリーが視聴者に強い印象を与え、バーダックは一気に**「アニメオリジナルキャラなのに超かっこいい!」**と話題になりました。
4. バーダックはなぜアニメオリジナルなのに人気なのか?
(1) 孫悟空の父という設定が魅力的
バーダックが人気を集めた最大の理由は、「孫悟空の父親」という特別な立場にあります。
- 孫悟空は元々サイヤ人ですが、その父親がどんな人物だったのかは原作で描かれていなかった。
- そこに、フリーザに挑んだ誇り高き戦士としてのバーダックが登場し、ファンの心を掴んだ。
つまり、バーダックは**「悟空のルーツを知ることができるキャラ」**として多くのファンに受け入れられたのです。
(2) サイヤ人の誇りを象徴するキャラ
バーダックは、「サイヤ人の誇りを持つ戦士」としての理想像を体現しているキャラクターです。
- 他のサイヤ人はフリーザに従っていたが、彼は最後まで誇りを捨てなかった。
- 仲間の死を悼み、一人でも戦い続ける姿がカッコいい。
- 息子(悟空)に未来を託しながら散っていくストーリーが感動的。
このように、バーダックは「戦士としての美学」を持つキャラクターとして、多くのファンに支持されています。
(3) 原作の鳥山明さんも後に認めた
バーダックが人気を博したことで、後に鳥山明さん自身も彼の存在を認めるようになりました。
実際、鳥山さんは後にバーダックのキャラデザインを描き下ろしており、彼の公式化が進みました。
鳥山明さんのコメント:
「アニメのバーダックは見たことがないけど、設定は面白いと思った。」
このコメントが発端となり、バーダックは徐々に『ドラゴンボール』の公式設定として組み込まれていきました。
5. 『ドラゴンボール超』でバーダックは公式設定になった?
● 『ドラゴンボール超 ブロリー』(2018年)での再登場
バーダックは元々アニメオリジナルのキャラでしたが、2018年の映画**『ドラゴンボール超 ブロリー』**で再び登場し、新たな解釈が加えられました。
- 仲間を気にかける戦士から、家族を大切にする父親へ
- フリーザの企みを察し、息子・カカロット(悟空)を地球に逃がす
- 未来予知の能力は削除され、より現実的なキャラクターになった
この変更により、バーダックは**「戦士としての誇りを持つ父親」という新たなキャラクター像が確立され、正式に『ドラゴンボール』の歴史に組み込まれました。**
6. まとめ
バーダックは、元々アニメオリジナルのキャラクターでしたが、ファンの支持が圧倒的だったため、公式に組み込まれるまでの存在になったレアなケースです。
● バーダックの成功ポイント
- アニメオリジナルながらも、サイヤ人の誇りを描いた名作エピソードが支持された
- 孫悟空の父という特別な立場がファンに響いた
- 鳥山明さん自身が後に認め、公式設定として確立
- 『ドラゴンボール超』で再登場し、正史の一部になった
今後も『ドラゴンボール』の新作が登場するたびに、バーダックのさらなる活躍や、新たなエピソードが描かれる可能性は十分にあるでしょう。
バーダックがアニメオリジナルから公式へと昇格したように、今後の『ドラゴンボール』でもアニメ発のキャラが正史に加えられるケースが増えるかもしれません。
今後の展開に期待しましょう!