鳥山明さんとブロリー(布羅利):伝説のサイヤ人が誕生するまで
鳥山明さんが手掛けた『ドラゴンボール』シリーズには、多くの魅力的なキャラクターが登場します。その中でも、特に人気が高いキャラクターの一人が**ブロリー(布羅利)**です。ブロリーは、伝説のサイヤ人として劇場版『ドラゴンボール』シリーズで初登場し、その圧倒的な強さと悲劇的な背景で多くのファンを魅了しました。
この記事では、鳥山明さんとブロリーの関係、キャラクター誕生の背景、そして彼がシリーズ全体に与えた影響について掘り下げます。
ブロリーの初登場と人気の理由
1. 初登場:劇場版『ドラゴンボールZ 燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』
ブロリーが初登場したのは、1993年公開の劇場版『ドラゴンボールZ 燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』です。この映画は、テレビアニメでは描かれなかったオリジナルストーリーで、ブロリーという新たなサイヤ人が登場しました。
- 伝説のサイヤ人
ブロリーは、「伝説のサイヤ人」として語り継がれる特別な存在で、その膨大な戦闘力と狂気じみた性格が特徴です。 - 圧倒的な強さ
ブロリーは、孫悟空やベジータをも凌駕する圧倒的な力を持ち、その力が暴走するさまは観客に強烈な印象を与えました。
2. ファンの支持
ブロリーは、劇場版のオリジナルキャラクターでありながら、その人気は他のキャラクターを圧倒するほど高く、関連作品や商品が多数展開されるまでになりました。
- カリスマ性
巨大な体格、シンプルながらもインパクトのあるデザイン、そして緑色のオーラに包まれた超サイヤ人形態が、視覚的に非常に強い印象を残しました。 - 悲劇的な背景
ブロリーは幼少期にトラウマを抱えたキャラクターとして描かれ、その内面の葛藤がファンの共感を呼びました。
鳥山明さんとブロリーの関係
1. キャラクターデザインへの関与
初代ブロリーのデザインは、劇場版スタッフによって提案されましたが、鳥山明さんが監修し、ブロリーの姿に「鳥山らしさ」を加えることで完成されました。
- 鳥山明さんのアプローチ
鳥山明さんは、キャラクターデザインにおいてシンプルかつインパクトのある造形を追求しており、ブロリーもその例外ではありません。 - オーラの演出
ブロリーの緑色のエネルギーオーラは、他のサイヤ人の黄金の超サイヤ人オーラと対比され、独特の存在感を放つ要素となっています。
2. リメイク版『ドラゴンボール超 ブロリー』
2018年公開の劇場版『ドラゴンボール超 ブロリー』では、鳥山明さんが直接脚本を執筆し、ブロリーの設定を大きくリメイクしました。この作品では、ブロリーの新たな魅力が描かれました。
- 悲劇的な運命の再解釈
オリジナル版では暴力的で制御不能な存在として描かれたブロリーが、リメイク版では悲劇的な過去を持つ孤独な戦士として再定義されました。 - 鳥山明さんのコメント
鳥山明さんは、リメイク版でブロリーを再登場させることについて、「これまで劇場版でしか描かれなかった人気キャラクターを新たな視点で掘り下げる機会」と語っています。
ブロリーがシリーズに与えた影響
1. 劇場版の象徴的キャラクター
ブロリーは、劇場版『ドラゴンボール』を語る上で欠かせない存在となっています。その圧倒的な力と独特のキャラクター性は、劇場版の中でも異彩を放っています。
- 続編への影響
ブロリーの人気を受けて、彼を中心とした複数の劇場版が制作されました。 - フィギュアやゲームでの展開
ブロリーは、多くのフィギュアやゲーム作品に登場し、その人気の高さを裏付けています。
2. 「伝説のサイヤ人」というテーマの定着
ブロリーの登場によって、「伝説のサイヤ人」というテーマがシリーズの中で重要な要素として定着しました。このテーマは、『ドラゴンボール』の物語にさらなる深みを与えています。
- サイヤ人の神話化
ブロリーの設定を通じて、サイヤ人という種族が単なる戦闘民族以上の神秘性を持つようになりました。 - シリーズ全体のスケールアップ
ブロリーの存在は、『ドラゴンボール』シリーズのスケールを広げ、新たな物語展開の可能性を切り開きました。
まとめ
鳥山明さんが生み出した『ドラゴンボール』の中で、ブロリー(布羅利)は特別な存在として多くのファンに愛されています。圧倒的な強さと悲劇的な背景を併せ持つ彼のキャラクター性は、劇場版のみならず、『ドラゴンボール超』の物語にも深く影響を与えました。
リメイク版では、鳥山明さんが直接関与することで、ブロリーに新たな側面が加えられ、より魅力的なキャラクターとして進化しました。これからもブロリーは、『ドラゴンボール』シリーズを象徴するキャラクターとして語り継がれることでしょう。